- 36: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:00:33.48 ID:FeMEWZiB0
第九話「それぞれの想い」
- 38: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:01:59.02 ID:FeMEWZiB0
(´・ω・`)「もろいものだね・・・」
4年前、勤めていた会社が潰れていらい、
このバーボンハウスでがむしゃらに働いて来た。
ほぼ毎日残業をし、土日は一回も休んだことはなかった。
その結果手に入れたのは、気心のしれた従業員と、自分の料理をおいしいと言ってくれる数人の常連だった。
収入は驚くほど低い。
借金を返したら、雀の涙ほどしか残らないくらいだ。
一人だったからなんとかなったが、家族がいたらとっくに破産していただろう。
妻は実家で暮らしてもらっている。
本当に、妻と子供にはさびしい思いをさせてしまっている
- 41: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:03:41.04 ID:FeMEWZiB0
それでも、この4年間は充実していた。
その、4年間で手に入れたものの全てをショボンは失った。
護りたかったバーボンハウスの従業員は全員去り、
お世話になった常連さん達に料理を提供することはもうできないだろう
結果、彼が必死になって護ろうとした結果は、借金だけが残ることになった。
(´;ω;`)「はは・・・自業自得か・・・」
冷たい雨が体を打ちつける中、
ショボンは4年前のことを考えていた。
- 44: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:04:26.91 ID:FeMEWZiB0
4年前、システム会社ラウンジの社員だったショボンは調子の良い動画配信事業への進出を提案した。
当時ラウンジの社長だった荒巻はショボンの返事を二つ返事でOKしてくれた。
/ ,' 3「がんばってね、期待してるよ」
(´・ω・`)「はい、絶対成功させてみせます」
初期投資20億円
すぐに採算がとれるわけじゃない
おそらくしばらくは赤字の営業が続くだろう
しかし、将来、この事業がこの会社を飛躍させると信じている。
厳しいと思われた初期投資はシベリア金融が多額の融資を決定し、なんとかなった。
(´・ω・`)「状況はまずまずだな」
動画サイトのシステムは完成した。
次に取りかかるのは宣伝だ。
- 46: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:05:43.50 ID:FeMEWZiB0
この手の動画サイトは利用者が動画をUPするまでが本当に辛い
興味本位でとりあえず登録したユーザーを逃がさないように
プロジェクトメンバーが定期的に動画をUPしていく
その動画の使用許可もとらなくてはならない
アニメ・ゲーム関係の動画は使用料が非常に高い
しかし、インターネットを使用する者
つまり、メインユーザーとなる者達からの人気は確かで
アニメ・ゲームの動画なしでは顧客の心をつかむのは難しかった。
ショボンは一週間ほどランティスというアニメ・ゲーム配信会社に通い続け、
ついに動画の使用許可を得ることが出来た。
すでにもう一つの超大手企業、キングレコードとの契約を成功し、
ラウンジは動画サイトとして初めての業界二大企業との契約を成功した。
このどちらかから契約を取れた時点で動画サイトは成功すると言われている
ラウンジの管理職メンバーは成功を確信していた。
- 49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。 :2008/03/28(金) 02:08:52.83 ID:FeMEWZiB0
翌日、僕は社長の家に呼ばれた。
緊張した面持ちで社長の自宅に伺ったショボンは顔を赤くした荒巻に出迎えられた。
どうやらかなりお酒が入っているらしい
家に入ると、荒巻はショボンにお酒をすすめた。
もともとお酒が好きなショボンは、充実した仕事が出来たこともあり、すぐに上機嫌になっていった。
/*,' 3「いや~、実によくやってくれた。」
(*´・ω・`)「社長が背中を押してくれたからですよ」
その時だった。不意の来客が訪れたのは
ピンポーン
/*,' 3「ん?なんじゃろうのう」
(*´・ω・`)「他の社員じゃないですか?」
/*,' 3「ほっほ」
社長が玄関まで行くと、見たことのない二人組の男が立っていた
- 50: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:10:28.23 ID:FeMEWZiB0
/*,' 3「おう、入ってくれ」
(ヽ`_ゝ´)「失礼します」
('A`)「失礼します」
(*´・ω・`)「どなたですか?」
/*,' 3「ほっほwシベリア金融の方々じゃよww」
(ヽ`_ゝ´)「・・・」
('A`)「・・・」
(*´・ω・`)「ああ、ありがとうございます。
あなたのおかげでプロジェクトを進めることができました」
(ヽ`_ゝ´)「今日はあまりいい話をしに来たんじゃないのですが・・・」
/*,' 3「ん?どうしたんじゃ?」
(ヽ`_ゝ´)「すみませんが融資を打ち切らせていただきます」
(;´・ω・`)「え?」
/;,' 3「なんじゃと?」
- 51: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:12:11.58 ID:FeMEWZiB0
(ヽ`_ゝ´)「エロエロ動画が潰れたのはご存じですか?」
/;,' 3「知ってるが、うちとは関係ないじゃろう・・・」
(ヽ`_ゝ´)「同じ動画サイト運営会社です」
(ヽ`_ゝ´)「御社に貸した金額が回収できない場合、シベリアは危機的状況に追い込まれます」
(ヽ`_ゝ´)「上は採算の取れない可能性が出る前に回収をすることを決定しました」
/#,' 3「ふざけるなよ!貸すと約束したじゃろうがああ!!」
(ヽ`_ゝ´)「正直、謝罪の言葉しかありません。しかし、これは決定事項です」
それから会社が崩壊するのはあっという間だった。
結局、借りた額を払うしかなかったラウンジは動画サイトをオープンできず、
版権会社に払った多額の使用量を無駄にすることになった。
その借金は会社のそれまでの業務を圧迫し、4年前の6月に倒産した。
結果、ショボンは妻と離れ離れになった。
- 52: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:13:04.87 ID:FeMEWZiB0
あとから知った話では、最初からシベリアは途中で貸すのをやめる予定だったようだ。
荒巻が結んだ払えなかった時の担保がシベリアには非常に魅力的だったという
ライバル版権会社二社から使用許可を得れたのも、
全てを知ったうえで潰れる会社から搾り取ったというだけのことだった。
その後、ショボンは荒巻が私財を売り払い、ようやく用意した退職金を使い
バーボンハウスを建てた。
そうして、幼いころの夢だった料理人になった。
会社のことは全て忘れてやってきたのだが、シベリア銀行のことを忘れることはできなかった。
だから3年前、シベリアが倒産した時は心から歓喜した。
僕の生活をめちゃめちゃにしたシベリアの社員が路頭に迷う
それを思うと自然に顔がにやけたほどだ。
(´・ω・`)「・・・」
ドクオ君が来た時、なぜか一瞬見覚えがあった。
なぜかはわからない
気になったんだ。
- 56: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:14:44.09 ID:FeMEWZiB0
だから面接をした。
履歴書を見るために
履歴書を見て気づいた。
ああ、あの時のシベリア金融の社員か
ドクオを雇ったのは、すでに破たんした経営状況を考えたうえでのことだった。
弟者が言ったように、女性客に怒鳴られたように、
ドクオ、いやシベリア金融への復讐だった。
ドクオに罪はない
ただの逆恨み
彼とふれあい、彼がどんな人間なのかはだいたいわかった。
非常に優しくて、礼儀正しく、がんばりやな青年。
恨んでいいような人間ではなかった。
(´・ω・`)「・・・」
ふとドクオの顔を思い浮かべ、視線を垂直にあげた。
('A`)「・・・」
想像と全く同じ表情をしたドクオが目の前にいた。
大粒の雨に体を冒され、服をびしょびしょに濡らしながら
- 60: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:16:46.19 ID:FeMEWZiB0
(´・ω・`)「・・・ドクオ君」
('A`)「・・・ショボンさん」
('A`)「・・・すみませんでした」
(´・ω・`)「へ?」
('A`)「弟者さんから全て聞きました」
('A`)「ショボンさんが、立て直そうと借り入れたこと」
( A )「途中から、本当に僕を評価してくれていたこと」
( A )「悲しいけど、ショボンさんが僕を恨むのは仕方がないと思います」
(;´・ω・`)「いや、完全に私が悪い。ただの逆恨みだ」
( A )「そう、逆恨みだと思う。でも、仕方ない」
( A )「ラウンジがショボンさんの会社にしたことはそれだけのことだ」
(´;ω;`)「いや、本当に全て私が悪いんだ」
( A )「でも、僕が謝りたいのはそこじゃないんだ」
(´;ω;`)「?」
- 62: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:18:09.52 ID:FeMEWZiB0
( A )「恨んでたのに評価してくれて・・・これからがんばろうとしてたショボンさんを見ないで」
(;A;)「きっかけだけ見て判断し、全てを拒み、今までを見なかった」
(;A;)「話も聞かず不満を爆発させ、店をめちゃめちゃにして去った」
(´;ω;`)「私はそうさせるだけのことをしてしまったんだ・・・」
(;A;)「ごめんなさい、ごめんなさい・・・」
(´;ω;`)「ドクオ君は何も悪くない・・・」
(;A;)「もう、もう店は立て直せませんか?」
(´;ω;`)「・・・ありがとう、そう言ってくれるだけでうれしいよ」
(´;ω;`)「私は全てを失った気でいたが、ひとつだけ失っていなかったようだ」
(;A;)「?」
(´;ω;`)「信頼できる部下、いや、信頼できる友ができた。悔いはないよ」
- 64: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:18:56.51 ID:FeMEWZiB0
(;A;)「・・・バーボンハウスは、もう無理なんですか?」
(´;ω;`)「はは、できないかな・・・二人じゃ店は回せない」
(;A;)「・・・人数さえいれば大丈夫ですか」
(´;ω;`)「?もうみんな辞めたんだ」
( A )「集めればいいんですよね?」
(´;ω;`)「無理だよ・・・みんな去ったんだ」
(;A;)「何人集めれば再開できますか?」
(´;ω;`)「・・・」
まだ、ドクオはあきらめていない
なら、店長であるショボンが諦めるわけにはいかない
(´;ω;`)「・・・二人、いや一人でいい」
(´;ω;`)「明日の朝、後一人いれば店は営業できる」
(;A;)「なら集めて見せます」
- 67: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:20:06.96 ID:FeMEWZiB0
('A`)「・・・明日の朝までに、絶対!」
涙眼になりながらの、ドクオの精一杯の虚勢。
気丈に振る舞い、さっそうと去るドクオを見送るしかなかった。
(´;ω;`)「僕も泣いてばかりいられないね」
(´・ω・`)「・・・バーボンハウス店長、ショボン。最大の仕事のはじまりだな」
一方、ドクオはあるマンションに向かっていた。
('A`)「戻ってくれるとしたらこいつしかいない!」
階段をかけあがる。
運動不足で両足が悲鳴をあげるが
そんな言葉を聞いてやる余裕はない
ピンポーン
ドクオは緊張した面持ちでインターホンを鳴らした。
- 78: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:23:10.17 ID:FeMEWZiB0
ノパ⊿゚)「・・・はい」
ドアから顔を出したのは目をはらした少女だった。
('A`)「ヒート、話がある。ちょっといいか?」
ノパ⊿゚)「・・・いいよ」
部屋に通されると、ドクオはいきなり本題に入った。
('A`)「いきなり本題に入る。バーボンハウスに戻ってほしい」
ノパ⊿゚)「・・・は?」
ヒートにとっては予想外の言葉。
驚きで一瞬反応が遅れた。
ノハ#゚⊿゚)「何言ってんの?店長がドクオに何したかわかってるの?」
ノハ#゚⊿゚)「なっ・・・」
- 83: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:25:06.65 ID:FeMEWZiB0
理解できない
一番理解し合いたいと思う人の言葉が……
それが悲しくて、少女は大声をあげた。
ノハ#゚⊿゚)「わかってるならなぜ?なんで許せるの?」
('A`)「おれがシベリア金融の社員ってのは知ってるよな?」
ノパ⊿゚)「ああ、聞いたよ」
('A`)「シベリア金融がしたことを知ってるか?」
ノパ⊿゚)「店長の昔務めてた会社を切ったんだろ?」
('A`)「ああ、だが正確にはそんなもんじゃねえ」
- 88: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:27:33.73 ID:FeMEWZiB0
・
・
・
(ヽ`_ゝ´)「戻りました」
('A`)「戻りました-」
从 ゚∀从 「どうだった?」
(ヽ`_ゝ´)「ラウンジから15億もの融資を依頼されています」
从 ゚∀从 「ああん?貸せるわけねえだろww」
(ヽ`_ゝ´)「わかってます。しかし、一旦貸すのはどうですか?」
从 ゚∀从 「あ?どういう意味だ?」
(ヽ`_ゝ´)「はい、彼らは動画サイトを作りたいようです」
- 92: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:28:28.19 ID:FeMEWZiB0
从 ゚∀从 「ほう、採算の見込みがあるってわけかw」
(ヽ`_ゝ´)「まあ、しかし、それは危険があります」
从 ゚∀从 「あ?いいたいことは一気に言え」
(ヽ`_ゝ´)「動画サイトということは巨大アニメ会社、ランティスとキングレコードのどちらかと契約するはずです」
(ヽ`_ゝ´)「実際、荒巻の構想では業界初の両社との契約をした動画サイトを作りたいようです」
从 ゚∀从 「・・・」
(ヽ`_ゝ´)「それらと手を組めば、契約日、契約金をこちらで操れるかと」
从 ゚∀从 「・・・なんか意味あるのか」
(ヽ`_ゝ´)「はい、動画サイトを運営するのは、15億では足りません」
(ヽ`_ゝ´)「つまり、他銀からも多額の借り付けを行っているでしょう」
- 97: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:30:50.67 ID:FeMEWZiB0
(ヽ`_ゝ´)「契約が行われた段階で切れば当社は影響を受けず、
ランティスとキングレコードがもうかることになります」
(ヽ`_ゝ´)「当社の発展には二社の協力が必須でしょう」
从 ゚∀从 「おもしろそうだな!それだ!!」
・
・
・
('A`)「そして、その案は本当に実施されたんだ」
ノハ;゚⊿゚)「・・・」
('A`)「結果、店長の務めていた会社は倒産、店長は家族と離れ離れになった。」
('A`)「これが俺の務めていた会社がやったことだ」
- 101: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:34:47.72 ID:FeMEWZiB0
ノハ;゚⊿゚)「・・・でも、逆恨みだろ」
それが、今のヒートに考え得る唯一の反論だった。
('A`)「ああ、逆恨みだ。しかし、逆恨みされても仕方ない内容だろ?」
それでも逆恨みだと言いたいが、
感情がそれを邪魔した。
ドクオを擁護する言葉が、言えない。
('A`)「それに、それだけじゃないんだ」
ノハ;゚⊿゚)「え?」
('A`)「おれはあの時、ラウンジの担当をしていた。」
('A`)「入社1年目だった。当然発言権などなかった」
('A`)「しかし、あの会社と接点があったのは俺と先輩の二人だけだ」
('A`)「店長がシベリア金融で一番恨んでいるであろう一人が俺なんだよ」
ノハ;゚⊿゚)「・・・なんで、ドクオはその仕事に就いたんだ?」
- 103: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:36:25.73 ID:FeMEWZiB0
ノハ;゚⊿゚)「友達から起業をしたいって言われてたんだろ?」
('A`)「俺の母は借金を嫌った。」
('A`)「でも、大嫌いな借金をしてまで俺を大学に行かせてくれようとしたんだ」
('A`)「俺はそれが許せなかった」
('A`)「借金のせいで苦しんでる母が、
借金をするとこの怖さを教えてくれた母が
行かなくても職につける状況で借金するということが」
('A`)「だから、大学に行かないと宣言した。」
('A`)「 "お金がないんだから" って言ってな」
ドクオはそこで一旦言葉を止めた。
悲痛な表情をし、それでも瞳はしっかりとヒートを見つめ
ドクオは言葉を紡ぐ
- 104: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:38:40.95 ID:FeMEWZiB0
('A`)「その結果、母は何をしたと思う?」
ノハ;゚⊿゚)「……何をしたんだ?」
('A`)「死んだんだ。」
(;A;)「自分に保険金をかけて」
ブーンとツン、その二人しか知らない
直接話すのは初めての真実。
もう、涙はこらえられなかった。
ノハ;゚⊿゚)「……そんな」
(;A;)「でも、それだけじゃ、母の命だけじゃ大学には行けなかった」
(;A;)「だから俺は、あれほど拒んでいた借金をした」
(;A;)「一刻も早く借金を返すために、俺は給料のいいとこを片っ端から受けていったんだ」
(;A;)「その中で受かったの企業の一つがシベリア金融だった。」
- 105: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:39:42.40 ID:FeMEWZiB0
-
(;A;)「シベリア金融は金融業としては異常なまでの給料を提示していた。」
(;A;)「高待遇を武器に実力者を集め、一気に大手まで登りつめた企業だ」
(;A;)「俺はそれほど有名な大学出身じゃないことが幸いし
次年度募集時の給与実績のモデルケースとして
新卒としても、シベリア内でも異常なまでの給料を得ていた。」
(;A;)「簡単に言えばエリートコースだ」
(;A;)「宣伝用にエリートコースを進まされてることに
全く気付けなかった俺は、
自分はできるやつだと舞い上がっていたんだ」
(;A;)「借金で潰れる奴を見ても、もう何も感じなくなっていた。」
(;A;)「そんな時だった、あの企業、ショボンさんのいたラウンジを担当したのは」
ノハ;゚⊿゚)「いつから知ってたんだ?その事は」
(;A;)「今日ツンに言われて思い出したんだ」
(;A;)「金融業に入ると倒産する会社なんて無数にあってな
潰れていく会社の社員をいちいち覚えるなんてことはしないんだ」
- 107: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:40:38.17 ID:FeMEWZiB0
-
(;A;)「本当失礼な話だと思うよ、仮にもシベリア金融が潰れた一因だというのに」
ノハ;゚⊿゚)「へ?」
(;A;)「こういう顧客の倒産を計画的に起こしていたことが明るみになったんだ」
(;A;)「当然、顧客を不幸にする金融会社なんて利用されなくなる」
(;A;)「いくら金融会社といえど、利用されなければ倒産する」
ノハ;゚⊿゚)「店長に同情すべき点があるのはわかった」
ノハ#゚⊿゚)「でも、店長が裏切ったのはドクオのことだけじゃないんだ」
ノハ#゚⊿゚)「復讐のためドクオを雇うってことは経営を諦めたってことだろ?」
ノハ#゚⊿゚)「店長はそれまで働いてた従業員たちも裏切ったんだ!!」
('A`)「まだ続きがあるんだ。」
('A`)「店長はこんな恨まれてもしょうがない奴を評価してくれたんだ」
('A`)「頼む、戻ってくれ、あそこはお前と出会った大切な場所なんだ」
ノハ*゚⊿゚)「なっ・・・」
ノハ#゚⊿゚)「今はそんなこと言う状況じゃないだろ!!!」
- 109: 第9話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:41:13.68 ID:FeMEWZiB0
('A`)「ああ、その通りだ」
('A`)「でも、俺はこれからもお前といろんな話をしていたい」
('A`)「笑って過ごしていたいんだ」
('A`)「ヒートも同じことを考えていてくれたら、明日10:00にバーボンハウスに来て欲しい」
('A`)「多分あそこが、俺達の居場所なんだと思う」
第九話「それぞれの想い」終了