- 26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:24:43.65 ID:n5EWDPRB0
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第二話「バーボンハウス」
- 28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:26:03.74 ID:n5EWDPRB0
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翌日、いつもより少し早く目が覚めたドクオはいつものようにパンをかじり、
いつもと違う晴れ晴れとした顔で立ち上がった。
(ヽ'A`)「よし」
スーツを着こみ、鏡で自分の顔を確認する。
相変わらず貧相であったが、心なしかすっきりとした顔をしていた。
(ヽ'A`)「少し早めに行くか」
そう言って準備を始め、マンションを後にする。
途中、昨日行った公園の脇を通った。
ホームレス達は劣悪な環境で、それでも強く生きていた。
(ヽ'A`)「がんばれよ」
一言つぶやくとドクオは就職先であるバーボンハウスという飲食店へと向かった。
- 29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:28:13.51 ID:n5EWDPRB0
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(´・ω・`)「早かったね」
(ヽ'A`)「あ、ショボンさん」
(´・ω・`)「髪切ったんだ」
(ヽ'A`)「飲食店だし、長いままじゃまずいと思って」
(´・ω・`)「君を雇ったのは正解だったみたいだね」
(´・ω・`)「ちょっと掃除を手伝ってくれないか?」
(ヽ'A`)「はい」
それから掃除をしばらくして、10時30分になった。
開店30分前というところで、ショボンさんは開店準備を終えたようだ。
- 33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:30:06.59 ID:n5EWDPRB0
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(´・ω・`)「じゃあそろそろ研修始めるよ」
(ヽ'A`)「はい」
(´・ω・`)「まず君にはホールを覚えてもらう」
(ヽ'A`)「はい」
(´・ω・`)「まず位置を覚えてもらう」
(´・ω・`)「うちの店は大きくわけて3箇所にわかれるんだ」
(´・ω・`)「まずセンター
センターはホールの人が集まる場所だ。
仕事がない時はここにいて欲しい
主な役目はホール全体を見渡す事。
後は出来上がった商品がそこの台に乗せられるからそれを運ぶことにある」
- 35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:31:35.24 ID:n5EWDPRB0
- (´・ω・`)「次にカウンター」
(´・ω・`)「まあそこの4席だね」
(´・ω・`)「そして、テーブル
みたまんまテーブル席だ」
(´・ω・`)「以上で場所の説明は終わりだよ」
(´・ω・`)「次は接客の説明だね」
(´・ω・`)「まあ基本だけど、お客様が来たら"ようこそバーボンハウスへ"って言うの」
(ヽ;'A`)「え?いらっしゃいませじゃ……」
(´・ω・`)「うちの店の特色でね、まあ覚えておいて」
(ヽ'A`)「はい」
(´・ω・`)「帰る時は"ありがとうございました。またお越しください"ね」
(ヽ'A`)「はい」
- 38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:33:39.25 ID:n5EWDPRB0
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(´・ω・`)「次、注文の取り方」
(´・ω・`)「注文をしたそうだと感じたら自分から積極的に注文を取りに行くこと」
(´・ω・`)「まあ最初は呼ばれてからでもいいよ」
(´・ω・`)「注文はこのハンディーと呼ばれる機械を使う」
そう言ってショボンはハンディーを見せた。
(´・ω・`)「ハンディーはうちの店の商品が項目別にカテゴリされてる」
(´・ω・`)「たとえばコーラを注文されたら」
(´・ω・`)「ドリンクをタッチする。そうするとドリンク一覧に飛ぶからね」
(´・ω・`)「そこにあるコーラをタッチして決定ボタンを押せばいい」
- 39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:34:25.01 ID:n5EWDPRB0
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(´・ω・`)「ちなみに複数の時は、決定ボタンを押す前にプラスボタンで個数を調節してくれ」
(´・ω・`)「全ての注文を取り終えたら確認ボタンを押す」
(´・ω・`)「確認ボタンを押したら入力されたメニュー一覧が出るからお客様に確認してね」
(´・ω・`)「確認とれたら決定ボタン、
違っていたらプラスボタンとマイナスボタンで
違うとこにカーソルを合わせてクリアボタンで消す
足りてなかったらメニューボタンから最初の画面に戻って
足りてない商品を入力する」
(ヽ'A`)「はい」
それからレジの打ち方などを一通り教えられ、あっと言う間に開店間近になった。
ノパ⊿゚)「おっはよー」
開店10分前というところで、
昨日見たショートカットの女性がやってきた。
- 43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:36:31.87 ID:n5EWDPRB0
- (´・ω・`)「ああ、ちょうどいいとこに来た」
ノパ⊿゚)「ん?新人さんですか?」
(ヽ'A`)「はい、鬱田ドクオです。よろしくお願いします」
(´・ω・`)「この子は素直ヒート」
ノパ⊿゚)「素直ヒートです。よろっ」
それからショボンを介し、互いの紹介を受けた。
彼女は素直ヒートという名前で、3年前からバーボンハウスに勤めている
アルバイトのようだった。
(´・ω・`)「仕事はできるからわからないことがあったらこの子に聞いてね」
(ヽ'A`)「はい」
(´・ω・`)「じゃあもう開店するよ」
それからショボンさんはキッチンへ行き、ヒートさんは着替えるため事務所へ向かった。
- 45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:38:17.69 ID:n5EWDPRB0
- 11時 開店
開店後しばらくは客は来なかった。
しばらくして、事務所からヒートさんがやってきた。
ノパ⊿゚)「よろしく新人さん」
(ヽ'A`)「あ、よろしくお願いします」
ノパ⊿゚)「あ、たぶん私のほうが年下だし、敬語使わなくていいよ」
(ヽ'A`)「はあ……」
ノパ⊿゚)「何歳?」
(ヽ'A`)「25です」
ノパ⊿゚)「おお、思ったより若いねw」
ノパ⊿゚)「何の仕事をしてたの?w」
(ヽ'A`)「……働いてませんでした」
ノパ⊿゚)「ああ、だから髪伸ばしっぱなしだったんですか」
(ヽ'A`)「はい」
そんな話をしてる時、バーボンハウスに来客がやってきた。
- 47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:39:54.89 ID:n5EWDPRB0
- ( ><)「やっと着いたんです」
(*'ω' *) 「ぽっぽ」
ノパ⊿゚)「ようこそバーボンハウスへ」
(ヽ'A`)「いらっしゃ……ようこそバーボンハウスへ」
ノパ⊿゚)「2名様でよろしいでしょうか?」
( ><)「そうなんです」
ノパ⊿゚)「ご案内いたします」
ノパ⊿゚)「2名様ご案内いたしまーす」
「いらっしゃいませー」という声がキッチンから聞こえてきた。
それに合わせてドクオも声を出す
(ヽ'A`)「いらっしゃいませ」
二人をテーブルに案内し終わると、ヒートはドクオのそばに来た。
- 53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:42:45.61 ID:n5EWDPRB0
-
ノパ⊿゚)「注文の取り方は習ったか?」
(ヽ'A`)「はい、習いました」
ノハー⊿ー)「敬語は調子狂うからやめてくれ」
(ヽ;'A`)「あ、すいません」
ノハ;゚⊿゚)「う~ん、まあいいや、やってみる?」
(ヽ'A`)「はい」
ノパ⊿゚)「客の様子を見て、メニューから目を離し、ホールのほうを見たら」
ノハ^⊿^)「ご注文はお決まりでしょうか?」
ノパ⊿゚)「って言えばOKだ」
- 54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:44:48.60 ID:n5EWDPRB0
- (ヽ'A`)「はい」
ノパ⊿゚)「後は習った通りテーブル番号と注文商品を打てば注文は終了だ」
(ヽ'A`)「はい」
ノパ⊿゚)「よし!じゃあ、行って来い」
(ヽ'A`)「はい」
ノパ⊿゚)b「がんばれよ」
それから客の方を観察した。
すばらくすると、客の一人がホールのほうを見てる
ドクオはすぐにテーブルに向かった。
- 55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:46:04.08 ID:n5EWDPRB0
- (ヽ'A`)「ご注文はお決まりでしょうか?」
( ><)「はいなんです」
(*'ω' *) 「ぽっぽ」
( ><)「煮込みハンバーグと牛タンシチューなんです」
(ヽ'A`)「ご注文確認させていただきます」
(ヽ'A`)「煮込みハンバーグ1、牛タンシチュー1でよろしいでしょうか?」
( ><)「OKなんです」
(ヽ'A`)「かしこまりました」
その後、ドクオはセンターに戻ると、ヒートが待っていた。
ノパ⊿゚)b「今の接客はなかなか良かったぞ」
(ヽ'A`)「ありがとうございます」
- 58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:47:37.95 ID:n5EWDPRB0
-
ノパ⊿゚)「次は運び。ホールのメインと言ってもいい仕事だ」
(ヽ'A`)「はい」
ノパ⊿゚)「名前の通り運ぶ」
ノパ⊿゚)「その台に商品が載せられたら伝票を見てどこの注文品なのかをチェックする」
ノパ⊿゚)「確認できたら、まずペンで伝票に印をつける」
ノパ⊿゚)「その後、その商品を運ぶんだ」
(´・ω・`)「はい、煮込みハンバーグと」
ノパ⊿゚)「運ぶから見ていろ」
(ヽ'A`)「はい」
ヒートは煮込みハンバーグをトレイに乗せ、先ほど案内したテーブルまで運んでいった。
- 60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:49:11.14 ID:n5EWDPRB0
- ノパ⊿゚)「お待たせいたしました。煮込みハンバーグと牛タンシチューになります」
ノパ⊿゚)「煮込みハンバーグのお客様」
( ><)「はいなんです」
ヒートが煮込みハンバーグと牛タンシチューをお客様の前に置いていく
ノパ⊿゚)「ご注文以上でおそろいでしょうか」
( ><)「はいなんです」
ノパ⊿゚)「まあこんな感じだ」
(ヽ'A`)「わかりました」
それからお昼が近づくにつれ、だんだん店は忙しくなり
仕事もかなりハードなものだった。
- 61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:50:44.87 ID:n5EWDPRB0
- しかし幸いにもドクオは、ヒートのカバーもあり、
ノーミスで仕事をこなし、ヒートとショボンから称賛を受けた。
(´・ω・`)「すごいね、ノーミスとは」
ノハ;゚⊿゚)「ホールの仕事したことあるの?」
(;ヽ'A`)「いや、ないです」
14時を過ぎると客足は遠のき、すぐに18時になった。
( ´ー`)「おはようダーヨ」
(ヽ'A`)「おはようございます」
( ´ー`)「?」
(´・ω・`)「ああ、彼はシラネーヨ君、ホールのバイト責任者をしてもらっている」
(´・ω・`)「彼はドクオ君、新しく入った社員だ」
( ´ー`)「社員さんですか、よろしくダーヨ」
(;ヽ'A`)「鬱田ドクオです。よろしくお願いします」
- 62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:52:14.19 ID:n5EWDPRB0
-
(´・ω・`)「まだ入ったばかりで仕事がわからないこともあるだろうから教えてあげてね」
( ´ー`)「わかったーヨ」
(´・ω・`)「あ、来た来た。」
(,,゚Д゚)「おう、おはようだゴラァ」
(;ヽ'A`)「鬱田ドクオです。よろしくお願いします」
(,,゚Д゚)「お前が新しく入った社員か、おれはギコだゴラァ」
(´・ω・`)「ギコは副店長のようなことをしてもらっている」
(´・ω・`)「困ったことがあったら聞いてね」
(´・ω・`)「後ヒートとドクオ君はあがってね」
ノパ⊿゚)「はーい」
(ヽ'A`)「はい」
- 64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:53:32.93 ID:n5EWDPRB0
- (´・ω・`)「じゃあドクオ君はまた明日18時から、ヒートは明後日11時からね」
(ヽ'A`)「はい」
ノパ⊿゚)「はーい」
事務所に行くと、ドクオはヒートから大量の質問攻めにあった。
質問は答えづらいものも多かったが、
ドクオが早く打ち解けるよう気を使ってることはよくわかり
それがドクオにとってはすごくうれしかった。
こうしてバーボンハウスでの一日目の仕事は終わった。
- 65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2008/03/25(火) 10:54:30.30 ID:n5EWDPRB0
- (,,゚Д゚)「ショボン、聞きたいことがある」
(´・ω・`)「なんだい?」
(,,゚Д゚)「なぜあいつを雇ったんだ?」
(´・ω・`)「?彼はまじめだよ、仕事ぶりも優秀だ」
(,,゚Д゚)「そうじゃねえ、あいつが仕事ができるかできないかじゃねえんだ」
(´・ω・`)「変えたかったんだよ、今の状況から・・・」
(,,゚Д゚)「変わるのか?あいつがいれば」
(´・ω・`)「わからない、しかし、"きっかけがなければ何も変わらない"ってことはわかる」
第二話「バーボンハウス」終了