- 124: 第10話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:47:08.23 ID:FeMEWZiB0
第十話「襲いかかる現実」
- 128: 第10話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:48:25.75 ID:FeMEWZiB0
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翌日、少し早めにバーボンハウスについたドクオを、
35歳くらいの年齢の女性が出迎えた。
('、`*川「あ、おはようございます」
(;'A`)「……え、あ、おはようございます」
('、`*;川「ショボンの妻のペニサスです」
(;'A`)「……え?妻」
ドクオが混乱していると、
事務所からショボンが顔を出した。
(´・ω・`)「生活が安定するまでって約束で別居してたんだ」
(;'A`)「……ああ、なるほど」
- 131: 第10話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:49:12.11 ID:FeMEWZiB0
そこで、ふとした疑問が頭をよぎる
('A`)「……あれ?今経営厳しいんじゃ」
(´・ω・`)「こういう事態だからね、助けてくれって泣きついて来てもらった。」
('、`*;川「えっと……ドクオさんでいいのかしら?」
('A`)「……あ、鬱田ドクオです。よろしくお願いします」
挨拶を済ませ、着替えを済ますと、既に開店準備は終わっていた。
(´・ω・`)「……」
ショボンは、何か仕事を探そうとするドクオに近づくと、
少し気まずそうな顔をしながら、ドクオに問いかけた。
(´・ω・`)「……それで、誰か集まったかい?」
- 135: 第10話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:50:34.05 ID:FeMEWZiB0
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('A`)「……来てくれるっていう約束はしてないけど、たぶんヒートが来てくれます」
(´・ω・`)「……そうか」
そして、時計の短針は11を指す頃になった。
ヒートは、極限の状態でドクオが頼った女は、
バーボンハウスに姿を現さなかった。
- 140: 第10話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:52:35.37 ID:FeMEWZiB0
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(;A;)「すみませんでした」
来てくれるとどこかで信じていた。
何か困ったことがあったら必ず助けようとしてくれた、
ブーンやツンのように
(´・ω・`)「いや、君は悪くないよ」
(´・ω・`)「涙を拭いてくれ、店員が泣いてちゃ店を開けられない」
(;A;)「へ?」
(´・ω・`)「3人でも店を開けることはできるさ」
(´・ω・`)「休憩はなしになっちゃうかもしれないけどね」
(;A;)「……」
(;A;)「……ありがとうございます」
そう言ってドクオは無理やり涙を拭いた。
('A`)「よし」
(´・ω・`)「じゃあ開店だな」
- 144: 第10話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:53:47.99 ID:FeMEWZiB0
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ノハ;;゚⊿゚)「遅れたああああああああああああああああ」
(;´・ω・`)「へ?」
(;'A`)「えぇ?」
開店後バーボンハウスに突っ込んで来たのは
ドクオが信じた赤い目をもつ少女だった。
ノハ;;゚⊿゚)「すまん速攻で着替えてくる」
( ;A;)「ヒード、ぎでぐれだんだ」
ノハ;;゚⊿゚)「日本語でおk?」
( ;A;)「なんでおぐれでぐるんだよ」
ノハ;;゚⊿゚)「あ~、正直すまんかった」
(;A;)「ぎでぐれないかどおもっだ」
ノハ;゚⊿゚)「だめだこりゃ、とりあえず着替えてくる」
- 149: 第10話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:54:55.51 ID:FeMEWZiB0
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('、`*;川「来てくれてありがとうございます」
('、`*;川「ショボンの妻のペニサスです」
('、`*;川「よろしくお願いします」
ノハ;゚⊿゚)「あれ?妻って」
(´・ω・`)「別居してたんだけど泣きついて来てもらったよ」
ノハ;゚⊿゚)「あ、なる。把握」
ノハ;゚⊿゚)「とりあえず着替えてくるね」
とりあえず、4人揃った。
ギリギリかもしれないがとりあえず営業は可能だ。
('A`)「よし」
気合を入れ、涙をぬぐう
しばらくして、ヒートがホールに来た
- 156: 第10話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 02:57:17.67 ID:FeMEWZiB0
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('A`)「ヒート、来てくれてありがとう」
ノハ#゚⊿゚)「あんなこと言われたら来ないわけにいかないだろ!!!」
(;A;)「本当にありがとう」
ノハ;゚⊿゚)「いや、だから泣くなよ」
その日の業務はペニサスさんに仕事を教えることがメインになった。
流石に4人での仕事は厳しい時もあったが、
だんだんペニサスさんも仕事に慣れ、ドクオがキッチンの仕事を覚え
なんとかバーボンハウスは営業していた。
そんなある日のことだった。
――ヒートが過労で倒れたのは
- 163: 第10話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 03:00:02.62 ID:FeMEWZiB0
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いくら客足が少ないとはいえ、たったの4人、
慣れてきたとはいえ、ペニサスのフォローをしながらである。
このメンバーで店を回すのは、やはり無理があったのだ。
(´ ω `)「……もう終わりだね、君たちまで倒れてしまう」
('、`*;川「あなた……」
(;A;)「店長……」
事実上の倒産宣言。
凍りつくような空気の中、言葉を発せれるものはいない。
その時だった。
絶望の闇に飲まれるバーボンハウスに希望の光が射したのは
- 170: 第10話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 03:01:57.97 ID:FeMEWZiB0
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(,,゚Д゚)「しょうがねえなあ」
それはかつての仲間の顔
いろいろなことを教えてくれた恩師の姿
(*゚ー゚)「ドクオ君はヒートのお見舞いに行ってあげて」
そして、それに付き添う少女の姿があった。
(´・ω・`)「二人とも……」
(*,,゚Д゚)「か、勘違いしないでね?あくまでドクオとヒートの代わりなんだから」
(;*゚ー゚)「あ、でも給料は私たちが欲しいな」
(´;ω;`)「……ありがとう」
('A`)「ギコさん、しぃさん。ありがとうございます」
(*゚ー゚)「早く行ってあげて」
('A`)「はい」
- 172: 第10話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 03:03:46.20 ID:FeMEWZiB0
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バーボンハウスを飛び出したドクオは、
まっすぐヒートの家に向かった。
マンションの4階まで一気に走り抜ける。
肺と足が酸素を要求してきたが、気合で無視した。
ヒートの部屋の前まで来ると、ゆっくりと扉を開いた。
(;'A`)「大丈夫か?」
ノハ; ⊿ )「・・ドク・・・オ?」
ヒートの具合はそうとう悪いようだ。
苦しそうに息を吐き、途切れ途切れに声を発している。
(;'A`)「ヒート…」
その時、不意に扉が開いた。
扉の前には、15,6歳くらいの少女が立っていた。
lw´‐ _‐ノv「ヒート、迎えにあがった」
- 174: 第10話 ◆Zt9X/.DVfQ :2008/03/28(金) 03:04:06.51 ID:FeMEWZiB0
(;'A`)「いや、お前誰だよ」
lw´‐ _‐ノv「私は素直シュール。財閥"素直家"の三女」
lw´‐ _‐ノv「そこにいる素直ヒートの妹だよ」
ノハ;;-⊿゚)「・・シュー・・・ル」
第十話「襲いかかる現実」終